ダンジョンをテーマにしたボードゲームというのもかなりありまして。 古くは『デズ・メイズ』というシミュレーションふうのカウンターを使ったランダムダンジョン等はゲームがありまして。 昨今だと『ディセント』とか『サンダーストーン』とかあるわけですが。 『クランク!』というゲームもなかなか評判がよろしいようです。
"クランク"とは、英語で...ガシャン!」といううかつな物音のことだそうで。英語圏の人には「ガシャン」じゃなくて「クランク!」って聞こえるんでしょうねえ。なんか、文化の違いを感じたりしますが。
ダンジョンハックものなんですが、あまりスラッシュはしない。一応、ちゃんとその要素はありますが......『ディセント』や『マッシブ・ダークネス』あたりほど、戦闘中心じゃない。あそこらへん、宝箱はオマケっぽい感じですよねえ。『クランク!』では戦闘の方がオマケ。 『クランク!』での目的は、ダンジョンからたくさんの宝物をとって帰ってくること。で、コッソリ忍び込み、「クランク!」と物音を立てずに宝を持ち出すまでを競うのです。
物音を立てると、キューブをクランクエリアに置く。ドラゴンがブレスを吹くことになると、このクランクエリアにあるキューブを袋の中にぶち込み、指定された数だけキューブを取り出す。取り出したキューブの色のプレイヤーが、取り出された自色のキューブの数だけダメージを喰らうという。(ダンジョン全体にブレスを行き渡らせるドラゴンってどんだけだ)
基本はデッキ構築ゲームでして、自分のデッキからカードを引き、そのカードをプレイすることによってリソースを得てそれでアクションを行うというもの。いわばドミニオンみたいなヤツですが、ドミニオンほどコンボが強くはないかな。遊戯王よりは単独カードプレイ感は少ないけど。
あと、競争プレイではありますが、他人に影響を与えるカードが少なめでロプレイ感がやや強めでありますね。
私は嫌いじゃないし、ソロプレイ感強めのボドゲは女性受けが良いらしいんですけども、嫌いな人にはぬるいって感じるんだろうなあ。その感覚は理解できます(結局の所、どっちも好きなんですよ、私は)。
ダンジョンの奥底へ
で、今回は、この『クランク!』をソロプレイしてみました。
先ほども述べたとおり、もともとソロプレイ感強めではありますが、やはりドラゴンのブレス攻撃に関しては他の競争者がいた方が楽しく、なので、アプリを使って対戦者の代わりの障害を設けようというわけです。
アプリは英語版しかありませんけども、そんなに難しい英語ではないので、いくつかの用語さえわかれば遊べないことはないです。
アプリはiPad-OS版とAndroid版があります。PC版もあるのかしら。今回はiPad-OS版を使用。 まずは準備。
宝物のランダム配置とか、初期デッキの準備とか、意外と手間かかります。
特にカードが多くて切りづらいんだ。マジック・ザ・ギャザリングの出来60枚上限ってのはダテじゃなかったんだ。
私のキャラは緑。で、脅威度を表すために赤のキューブと駒を使え、とのことでした。
とりあえずは赤4個のキューブを用意して。宝物(小)は2枚ずつではなく1枚ずつおく。
......なんですけどね。基本のルールブックがまた、わかりにくいんだ、これが。これ、アークライトさんのせいではなく、たぶん原語版のルールブックのせいだとは思うんですが。まあ、この話はもうちょいあとで書きます。
で、基本ルールどおり、自分のデッキから5枚をとって、手札とします。で、これを使って、リソースを貯める。
カードをプレイする順番は特に指定はありませんで、特に初期手札の場合には、バッと全部のリソースを計算しちゃって問題ないです。「カードを一枚捨てて~」とかになってくると、関係してきますけども。
で、最初のクエストは......ダンジョン列の4枚目のカードをクリアせよ! ですね。クリアという用語の正確な使い方が判らないのですけども、きっとアイテムなら買え、モンスターなら倒せ、設備なら使用せよって事でしょう。今回の4枚目のカードはエルフのマント、コスト4ですからそんなに難しくはなさそう。4ターンあるし。
とか言っていると、さっそくモンスターが出て、ブレスを吐かれることになってしまいました。
んでもって、タブレットの指示で、このモンスターを含む5枚目6枚目をすぐに除去することになってしまうし。仕返しできないのかよ(いや、吹いたのはこのモンスターじゃなくドラゴンなワケですけども)。
出るわ、出るわ、ドラゴンマーク付きのカード。このカードを引くと、ドラゴンがブレスを吹きます。ドラゴンの怒りトラックにはキューブ3個ですので、クランク!エリアのキューブ(自分のクランクキューブと、脅威度キューブ、あればドラゴンキューブも)を袋にぶち込んでから、3つのキューブを取り出します。と。
キレイに3色のキューブを引きました。黒キューブはゲームから除外、緑キューブは自分のダメージトラックに、そして赤キューブは赤のダメージトラックに(脅威度トラックと名前を変えてるんですけどね、ソロプレイの場合)。
宝石類はプレイするとだいたいカードを1枚引ける。つまり宝石のカードは手札を圧迫しないと言うことですね。
クエストに成功すると、なにか良いことがある。使用していないお宝を1つもらえたり、クランクキューブを減らせたり。逆に失敗すると、こんなふうにペナルティが入ります。これは脅威度の赤キューブを3つ、クランクエリアに置け、ということです。
そして、だいぶゲームも進み......。
深部に入り、サルの像を2つも捕りましたが、脅威度の赤キューブが8個たまっておりますので、そろそろ引き上げないとヤバいかも。ということで、25点や30点のお宝はあきらめ、15点のアーティファクトを取って、地上に向かうことにします。
脅威度の赤キューブが10個たまると、ドラゴンが毎ターンブレスを吐くようになるんですよね。まだHPには余裕があるけど、まあここらへんが逃げ時。
ということで、この時は無事地上に逃げ出せて、スコアは120点でした。アプリがちゃんとスコアの計算をしてくれるんですが、スクショ撮り忘れました。
(ちなみにこのあと再プレイしたのですが、そちらは地下深くでブレスに憤死、生還できなかったので0点です。
というわけで、『クランク!』のソロプレイ、なかなか面白かったです。思ったよりバランスが良いというか、ハラハラすると言うか。
ひょっとしたら多人数プレイより......というのはさすがに言い過ぎかな。言い過ぎかもな。
ルール記述がねえ......
ただ、ソロプレイだとルールを間違えてても、指摘してくれないんですよね。何回か巻き戻しましたが。
で、先ほども述べたとおり、元のルールブックがまたいろいろとわかりにくいんで、しばらくルールを読み込んでは沈思黙考すること数回。アークライト側の責任じゃないんだろうと思うんですけどね。それにしたってグチりたくなるレベルでわかりにくいんですよ。
例えば、各リソースの扱い。
カードをプレイした瞬間にのみそのリソースが発生し、次のカードのプレイ時にはなくなるのか。
この場合は(ターンをまたがない限り)無くならないみたいなんですが、「なくならない」とか「貯めておいて全部のリソースを足し合わせてコストを払う」などの説明は一切ありませんで。
リソースによるお買い物フェイズが特にないので、余計にわからんわけです。お買い物フェイズがリソースフェイズと別にあるなら、貯めておけるのが当然でしょうけども、そうじゃないですからね。
あと、2種類以上のリソースを生み出す場合、両方とも発生するのか、どちらか片方のリソースしか発生させられないのか。これもハッキリ書いていない。
さらにカード購入も、枚数制限があるのか、リソースが許す限り買えるのか、これもハッキリと書いてない。
いろいろ読み込んだあげく、どうやらリソースは全て発生し、ため込んで使うらしい、ということはわかったんですけども。
作り手としては自明のことなんでしょうけども、明示的に書いといてくれないと変な解釈も有り得るじゃないですか。ねえ。
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