トラベラーオンセ『リヴァイアサン』2隻目(火曜班)~抗争惑星ゴリア・5~

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 ......失敗しました。今回は、私のレフリーが失敗しました。ただいま、大反省中。

 どんな風に失敗したのか、あまり書きたくはないのだけど、書かないわけにはいかないでしょうね。

 ドーム間で氏族の抗争が続く惑星ゴリア。PCたちは、この抗争を後押ししている「銃弾の自動供給」の謎を探るため、廃ドームを調査した。この惑星の住人で、テックスと呼ばれる技術者階級のジブソンの言うとおり、ドームの下には銃弾が押し出されてくる溝があり、そこを使って銃弾が各部族、各氏族に供給されていたのを確認する。だが、その銃弾がどこから流れてくるのかは依然謎のまま。たぶん中央ドームの中心のタワーにその秘密があるのだろうと推測した一行は、そのタワーに向かう。

 だが、そのタワーはリプト氏族に占拠されていた。このタワーは、ドームの支配の拠点でもあったのだ。リプト氏族はPCたちに対して、これ以上進むなら武装解除しろと迫る......。

 というわけで、リプト族との交渉なんですが。ここでいくつか、PCが間違った選択をしてしまったわけですよ。いや、間違いという言い方は正しくありませんね。正解があるわけじゃ無いから。「より困難な選択肢」を選んでしまったのです。しかし、いちいちそう解説しているとややこしくなりますから、ここではそういう選択肢を選んだことを「失敗」と言わせてもらいます。繰り返して言いますが、TRPGの選択肢に、PCやプレイヤーがしたいことと合致しない結果になる選択肢はあっても、(一般的な意味での)失敗、間違いという選択肢はないと思ってます。

 PCが最初にしてしまった"失敗"は、自分たちが外から来たテックスだという自己紹介です。実はテックスとは、一種の知的奴隷階級なのです。つまり、技術とか能力とかは尊重され、修理と生存に必要なものは優先的に回してもらえ、戦闘でも傷つけられない特権を持っているが、あくまでも他人に所有される財産の一種で、一般市民に(特に政治的なものに)意見したり、命令したり、武器を持ったりは出来ない階級なのです。という話を、あんまりハッキリとではないのですが、前々回、あるいはそれ以前からなんとなく臭わせておいたのです。

 ですが、これがよく伝わっていなかった。ただの技術者階級のことだと思って、そう名乗ってしまったわけです。

 つまり、よく伝えてなかった私の落ち度です。私は、わりとハッキリと言ったと思い込んでいたのですから。

 特に交渉の表に立ったレッドブロウ船長のプレイヤー、藤浪さんは前々回休んでいたのですね。それ以前も都合でこの惑星に関しては飛び飛びの参加。なので、これらの情報をきちんと把握してなかったか、お忘れになられていた。その場にいるPCと違って、プレイヤーはプレイヤーの生活があるのですから忘れてしまうのも致し方ないことです。それはレフリーがフォローしないといけない。ところが、今回、私はそれに気が付かなかった。

 奴隷が、主人無しでふらふらと出歩き、あまつさえ武器を持ってる......とこう整理してしまえば、確かにNPCたちの反応「武器を取り上げる」ももっともだと思ってもらえるとは思うのですが、この状況がプレイヤーには理解できてなかった......私の情報の管理が悪かったせいで。一般的(つまりこのゲーム内に限らず、歴史的に)に奴隷は(闘奴のような特殊なものを除いて)武器を持てない、というのも、私が伝え忘れた"常識"だったわけです。

 また、奴隷云々は別として、氏族が支配しているエリア(当然氏族の非戦闘員もそこで暮らしている)に入るのに、武器を預かる、というのも、すべてを知っているレフリーとしては当然のことのように思っていたのですが、このタワー内に氏族が(一時的にせよ)棲み着いている、という状況も、きちんとは伝えてなかったために、武器を取り上げられるというのがプレイヤーは無茶な要求に思えたようです。特にプレイヤーは、タワー=ダンジョンと解釈しており、タワーの入り口を開けたら即、警備ロボットが襲ってきてもおかしくない状況だと思っていたようですし。そのような状況で武器を手放せは、到底受け容れがたい要求ですよね、確かに。

 で、二つ目のプレイヤーの失敗は、バトルドレスの威力に頼ってしまったこと。バトルドレスで威嚇すれば、敵は引き下がると思った。実際問題として、通常の銃弾ではバトルドレスは傷つけられません。ですが、そんなことは知らないし、戦闘を延々やってる戦闘民族ですから、怪しいものが襲ってきたら、武力で反撃します。バトルドレスに歯が立たないと思ったら、弱い敵、つまりバトルドレスを着ていない敵を狙います。とにかく、PC側は示威行動として行ったに過ぎない行動を、NPC側は敵対行為と解釈した。銃口を向けてPCたちを脅しているのですから、その引き金を引くのは簡単です。紛争地帯に住む彼らにとって、怪しい可能性がある相手に、引き金を引く選択は、引かない選択よりはるかに簡単で軽いわけですよ。

 そして......近距離でのライフル銃は致命的なことになります。

 ま、幸いにして、みんなバトルドレスの方にばっかり攻撃したのですけども。

 いや、戦闘に突入した事自体は、まずかったことだとは思っていません。そういう展開もありでしょう。というか、今回の「ファーストコンタクト」ばかりだったリヴァイアサンキャンペーンで、こういう敵対的なファーストコンタクトがほとんどなかったと言うことの方が、考えてみればすごいです。

 私が失敗したなあ、と思っているのは、プレイヤー諸氏に、(悪い意味での)ワケのわからなさ、手詰まり感、よくわからない状況での圧迫感的な緊張、そういったものを感じさせ、いらいらさせてしまったことです。そのようなことを感じさせてしまったからこそ、レッドブロウ船長は、(後から考えると)強引で短絡的な感じの応対をしてしまったのだと思います。普段、そんなことをするキャラじゃないし、プレイヤーである藤浪さんもそんな人ではないのに。

 まったくもって、私の情報管理と伝達の失敗です。大反省中です。

 展開はどうでもいいんだけど、遊びの中で不快な思いをさせてしまったのが、もうね。なんというかね。これだけTRPGを、トラベラーをやっててね。ホント情けないです。

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このページは、makiyamaが2014年12月 5日 12:16に書いた記事です。

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