ブログ記事、中断した直後のTRPGセッションから順番に書いていこうかと思ってたんですが、それやってるとたぶん、書きたいネタを書く頃には冷めちゃっていると思うので、適当に、書きたいネタ(今のネタ)と時系列的順番に沿ったネタと織り交ぜて書くことにします。
そういうわけで、昨日(3/7)、D&Dの5版をプレイしてきました。DMは桂さん、プレイヤーは松本さんと藤浪さんと私。
結論的感想から言うと、大変面白かったです。シナリオも、プレイ中のメンバーも、システムも。
というわけで、D&D5版のシステムの話。
5版はいろいろと事前情報で不安になることが多かったのですが、やってみるとすべて杞憂でした。さすがは伝統と王道のDungeons & Dragons ブランド。
一言で感想を言うと、「ClassicD&D(新和版、角川版、いわゆる赤箱)を3版の方式で書き直し、4版の要素のいくつかを混ぜ込んだシステム」でした。つまり、実際に遊んだ雰囲気は赤箱に近いプレイ印象。ただし、赤箱にたくさん有った欠点(クラス毎のバランスの悪さ、判定法の不統一、なにか変わったことをしようとしたときの判定方法がないなど)はほとんど解消しています。つまり、赤箱のいいところ取りで、欠点を3版で補い、4版で捨てがたいよい部分を導入したものと言う感じです。個々のルールを見ると、かなり変わっているのですが、遊んだ感触は赤箱なんですよ。
一番危惧していた、ロールプレイ(役割演技)推進エンジン部分のルール(インスピレーションや、背景や、人格特徴など)に関しては思ったほど押しつけがましくは無く、違和感も感じませんでした。昔の「アライメント」の方がよっぽど押しつけがましかったです。いや、今回もアライメント、ありますが。背景によって、ちょっと特技的なことができる(例えば芸人出身なので、芸によって地方で有名になって小金を稼いだり住居食事をおごってもらったり有名人とお知り合いになれたり、と言うことができる)とか、人格にぴったりのよいロールプレイをすると、インスピレーションというヒーローポイント的なものがもらえたりとか。ロールプレイ推進エンジンに関するルールは無視しても特に問題はないようにできてます。利益になり得る可能性を自ら捨てる、以上の不利益は無いと言うことですね。
で、これはいろいろプレイ後に感じたことなのですが。
縛りと自由度のさじ加減が、実に絶妙だな、と感じました。つまり「したいことを縛らず、途方にくれないほどのガイドライン」。
これ、口でいうと簡単ですが、並大抵のことじゃ実現できません。しかも、「読みやすい文章」などと同じく、実現のためには労力や考察や経験蓄積が必要なことであるにもかかわらず、なかなか評価されにくい点だと思います。するりとできてしまうことがすごいにもかからず、するりと引っかからなさすぎて目立たないところ。これをやってしまうところに、伝統と王道を歩む王者の風格と義務とを感じてしまうわけです。
まあ、しかし、本当に5版の縛りとガイドラインのバランスが、万人に適切なものになっているかは、まだ完全にはわかりません。こういったものは、個人のプレイスタイルやTRPG勘や経験による部分も大きいと思うので、今回のこの感想は、あくまでも私個人の範囲に留めておきたいと思います。
そういった点からも、初心者(TRPG初心者)プレイヤーにお勧めしたいシステムNo.1に躍り出ました。(マスターに関しては、やってみてないからわからない)
がひとつ大きな欠点があって......、「日本語版がない(出る予定も無い)」ことです。これは決定的に初心者に勧めづらい点です。
Wizards of the Coast社、英語版しか出さないという方針を見直してくれないかなあ。このシステムは、TRPGファンをどんと増やせる可能性のある、優秀なシステムなんだから...。
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