MERPただいま準備中。

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 夕べはMERPのオンセ......の準備でした。

 やっぱりキャラメイクには2回かかってしまいました。今さらに思うんだけどMERPって、キャラメイクが重いよねえ。キャンペーン始める準備としては楽しいんだけど、単発ではこの重さは欠点でしかない。その意味で、古いのかもねえ。

 まあ、重要なルール、キャラメイクに関するルールだけでも、あっちこっちに飛び散っているというルールブックの書き方もどうかと思いますが。同じこと2回書いてもいいじゃないの。参考ページもついでに書いておけばいいだけの話。

 クトゥルフとか3版以降のD&Dとか、ホントこれに比べればよくまとまっているよなあ。

 キャラメイクに必要な情報は、キャラの能力や技能に関する割り振りのルールだけじゃなくて、プレイヤーの選択の手助けとなる情報(例えば、種族のデータ的特徴やデータ以外のフレーバー的特徴)や、その修正値がどの様に運用され、どの様なときに役立つのか、どれくらい有利になるのかを知るための判定方法に関するルールなどの情報も必要になるわけです。

 これが、キャラメイクの項目と、能力値説明と、技能説明と、判定方法説明と、成長のさせ方の項目と、世界設定の種族説明のところと、チャートブックとに分かれて記載されているというのが、なんていうか......しょうがないなあ、ICE.INC(MERPを出した会社)。文章自体は読みやすく丁寧に書いてあり、明確な日本語になっているのですが、構成がダメダメです。そしてこれは翻訳のせいではなく、前述のように、元の英語版ルールブックのせいです。日本語版は、むしろがんばっていると思うのですよ。チャート表に網掛けしてあって、見やすくしてあるとか。

 

 なんてネガティブなことを書いていますが、MERPは好きなTRPGシステムの1つです。この間まではベスト3でした。D&D4thが入って来て3位から4位に後退してしまいましたが。

 どこが好きかというと、デザイナーの哲学が感じられるところ、そしてその哲学が性に合ってるところ。

20150407_040515522.jpg

 MERPと、ロールマスターの哲学......と言っても、私が勝手に感じているだけなのですが。

 MERPの哲学、それは「サイコロを振る以上は、何が起こってもおかしくない」ということ。逆に言えば、何か変なことが万が一にも(そう、文字通り確率1/10000でも)起こりえることだけ、判定しなさい、というデザイナーの示唆です。某国産TRPGシステムが、実はサイコロを振っても、固定値でやってもたいして結果が変わらないのに、プレイヤーを納得させるためだけにサイコロを振って誤魔化しているのとは真逆です。

 あ、いや、その某国産TRPGをdisっているのでは無く、それはそれで立派な哲学でありシステムの主張でしょう......単に、私がその主張の中身に賛成できないだけで、主張のあるシステムデザイン自体は素晴らしいと思います。

 ちょっと話が脱線してしまいましたが。つまりMERPは、サイコロを振ることによる「何が起こるかわからない感じ」を表現しているので、好きなのです。

 

 もうひとつ、MERPがいいなと思うのは、ある行動が次の他の行動に影響を及ぼすのを、けっこう細かく表現できること。

 具体例を挙げますと。

 例えば、走っている馬の上から矢を射るとします。

 大抵のFRPGシステムでは「走っている馬の上からなら命中にペナルティ、マイナスいくつ」という感じだと思います。ものによっては「騎乗技能がいくつか以上ないと走っている馬からの射撃は行えない」「馬上射撃の特技を持っていないと馬上から射撃できない」という形で、騎乗技能を判定に反映させています。「馬上からの射撃は、通常の射撃技能ではなく、騎乗技能で命中判定する」とかというのもあったような。

 MERPには特殊運動表というのがありまして。

 マスターはまず、騎乗技能でこの特殊運動をやってもらいます。で、この結果、-90~+150位の数字が出ます。これを、次の射撃のボーナスやペナルティとして適用するのです。統一されていて、行為者の騎乗技能の数値やそのための判定の数値がちゃんと生かされていて、すべて数字で出て美しいでしょう?

 同一人物だとまだ、有り難みがわかりにくいかも知れませんが、例えば手綱を持っているキャラと弓を射るキャラが別であった場合、その有り難みが一層わかりやすいと思います。自分で手綱を取るより、専任の乗り手がいた方が有利か、それとも技能が高い人が両方やった方が有利か、とかも反映できます。なにより、馬を操っている乗り手も、射撃の射手もどちらもサイコロを振れるところが素晴らしい(笑)。サイコロを振るのは楽しいですからね!

 

 そう、サイコロを振ることは楽しいんだってことを、MERPはわからせてくれるシステムなのです。だから、MERPが好きなのです。実はトールキンのミドル・アースである事自体にはそんなに魅力を感じてないのですよ。ああ、言っちゃったよ(笑)。

 

 そんなわけで、MERPキャラメイクは、参加できなかった人を除いて、完成しました。次は今週末、10日の予定です。

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このページは、makiyamaが2015年4月 7日 08:52に書いた記事です。

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