......前回の記事は移動の電車の中で書いたために、途中で時間切れになってしまって、日本語としておかしい文章の上、構成がわやくちゃで、結論の段がないというひどい代物だったので、全体に書き直しました。あんな記事を読まれたら、俺のライターとしての能力を疑われるわ。というわけで、前の記事、もう一度読み直してください。
で、その一般行為判定の話、その2です。
一般行為判定は、たいていの場合、それが成功したか、失敗したかのどちらかの結果が出るようになっています。0か1か、デジタルな判定方法といっていいかも知れません。
ですが、それがどれだけ成功したのか、成功の度合いが欲しいときがあります。例えば、幅跳びを判定するとき、飛べたか飛べなかったかの判定ではなく、何メートル飛べたかという距離が欲しいときがあります。これがレーティング(成功度)判定です。
レーティング判定は大きく分けてふたつあります。
ひとつは成功判定とレーティング判定を別々に行うもの。
もうひとつは、成功判定と一体化したものです。
別に行うものの典型例は、(大抵の)TRPGにおける戦闘の判定です。命中判定をし、当たったらそのダメージを決める。命中判定は当たったか当たらないかの判定ですから一般行為判定と同じデジタルな判定。ダメージはどれだけダメージを与えるのに成功したかの度合いを決めるものですから、レーティング判定です。
一方、一体化したものは色々ありますが、目標値をいくつぐらい上回って、よりよい目を出したかをその行為の成功度とするもの。つまり数々の修正とサイコロのめを足して出た達成値が大きければ大きいほど、よりよい結果を出せたものと判断するわけです(もちろんこれは上方判定の場合で、下方判定の場合、低い数字がよい)。幅跳びに達成値10で成功したキャラより、達成値20を出したキャラの方が見事に長距離を飛んだ、ということを表すのです。上方だとD&D4thの行為判定が、下方だとルーンクエストの戦闘の命中判定がこれに当たります(ルーンクエストは成功率の20%や5%以下を出すとダメージが増える)。
前者はわかりやすくエキサイティング。後者は1回のサイコロで判定できて、簡便でスピーディ。
どちらを採用するかはデザイナーの趣味というか、システムデザインの方針、「哲学」でしょう。
個人的には、前者の分離したものの方がわかりやすくていいと思っているのですが、状況によっては後者の方が受けるようです。判定ででかい目がでたら、そのことを純粋に悦ぶことが出来る方がいい、って考え方は、確かに一理あります。サイコロでいい目がでたときはうれしいものですから。そういうワケで、『ザブングルRPG』にはなんとか後者のシステムを取り入れたいと思っているんですが......足し算使わずにこれやるの、難しいんだよなあ。
この間入手した「神我狩り」が戦闘で面白いシステムを使ってました。
行為判定は2d6で行なう良くあるタイプのものなのですが、攻撃ロールが命中した場合、2つのサイコロの目の大きい方と、使っていた武器の基本打撃値を掛け合わせ、その結果を表に照らし合わせてダメージを導き出す、というものです。
低い出目で命中するとダメージそのものも低くなってしまう反面、2つの目のうちどちらかが他方よりも極端に大きければ一発逆転!というわけです。
一発振りでダメージまで出せちゃううえに、サイコロの目の大小も攻撃結果に大きく反映されるという面白いシステムですね。
掛け算かあ。日本人二桁大丈夫?
サイコロの1つを使う、ということなので、たぶん6面1個ですから、ふた桁にはならないのではないかとは思うのですが。
それより、神我狩、あんまりやらない方がいいことを3つもやらかしてるんで、そこが気になります。
1.かけ算と足し算を混在させる。
2.振ったサイの目を片方だけ命中判定に採用する。
3.表を使う。
…まあ、3は、表を使っても傑作なシステムはたくさん有りますから、あまり気にすることは無いかも知れませんが、どのタイミングで表を使うかは、大きな問題。
まあ、システムの善し悪しは実際にプレイしないうちは評価しない、というのが私の方針ですので、とりあえず遊んでみましょー。