いや、過去形で言っちゃいけませんね。まだ続くんだから
そういうワケで、夕べは指輪物語RPG、ミドル・アース・ロール・プレイング、つまりMERPをオンラインセッションで遊びました。プレイヤーは5人、GMは私。
反省点はいくつもあるけど、面白かった。プレイが1時間延びて、そのあとさらに1時間だべってしまって、解散したあとなんとなく1時間ボーッとセッションのことを思い返してしまうくらいには。
さて。
指輪物語RPGはその名の通り『指輪物語』及び『ホビットの冒険』『シルマリル』の世界で冒険をして遊ぶTRPGですが。一口に指輪と言っても、そりゃもう、長期間にわたる時間と、広大な世界がありまして。何しろ、指輪戦争(『指輪物語』や映画『ロード・オブ・ザ・リング』)の時代で、第三紀3000年。第一紀、第二紀も4000年くらいありますから、ざっと考えて、12000年。もちろん第一紀は半分以上は人間やドワーフがいない時代なので、冒険するのはちょっとナニですが、第二紀、第三紀は、どこらへんでも冒険できます。シルマリルは確か第二紀が舞台じゃなかったかしら。そして、悪の軍勢と善の連合の戦いはずっと行われていますから。
で、今回は第三紀1640年を舞台にすることにしました。この時代は、指輪の公式シナリオが一番出ているのですよね。まあ、公式シナリオがいくらたくさん有るからといって、今回のシナリオのあとなにか待っているかというと、まあ、そこまで考えなくていいんじゃ無いかと。今回のシナリオ、一応単発のつもりですし。"一応"。
ですが、ちょっとこれで失敗したなと思った点がありまして。
第三紀中頃って、それほど大きな事件が起きていないわけですよ。ひとつの指輪はまだあやめ野に落ちているみたいだし、モリアのドワーフがバルログ掘り当てて全滅するのは1900年代だし。唯一、疫病が大流行して、世界中が荒廃していた時代です。なので、指輪っぽさを出すために指輪世界の大事件を絡める、というのはちょっと出来ない。失敗したな。
まあ、公式に、1640年代シナリオが多い理由としては、逆に大事件などの設定がないので、自由に冒険できるということがありますので。私も少し大胆に、絡めてみることにしました。具体的にはいきなり、エルロンドからの依頼とか出しちゃったりして。
シルヴァンエルフのキャラがふたりいます。中つ国ではエルフは珍しいのです......人口比はともかく、あまり居住地の外に出ないので。ですので、ふたりも、旅に出る理由を考えなくちゃならない。で、エルフの長エルロンドからの依頼というわけです。でもこれ、Lv3キャラに頼むのって、いきなり(有名人政治家の)市長が家にやって来て、「実は相談があるんだが...」と切り出すくらい無茶かなあ、とも思いますが......まあ時間がないのでやってしまいました。
で、エルロンドの依頼というのが、エルフの鍛えた剣"「聖なる」ラピュエール"を捜し出してきて欲しい、というもの。そこで、これを頼まれたファンリエル(エルフ吟遊詩人)、エルフの中でも隠遁生活に近い研究生活をしていたエルグ(エルフ魔術師)に相談に行きました。彼の資料を調べると、ラピュエールのゆくえがある程度絞られました。
正直、この段階で、シナリオが2つ3つ作れそうな話ですが、まあ、今回はもったいないけど端折りまして。
ラピュエールはアルノールの初代王ヴァランデルが持っていたこと、そして現在は彼の墓にいっしょに埋葬されていることがわかります。貴族の墓といったら、あれですよ。粥村の近くにある、塚山。それから、塚山にいる、アレ(笑)。
そこらへんはふたりのエルフのプレイヤーがそれなりに指輪通なので、すぐに察知してくれまして、じゃあ人を雇って塚山に行くしか無いな、ということになりました。
......まあ、ここまで、ちょっと時間配分間違えたような気もしましたが、内容的には順当。ちょっと失敗したのは、次。
さて、ホビット二人組に話を振ったのですが。旅に出ようとホビット庄から粥村のあたりを歩いているとき、粥村の東の方の湿地帯から煙が上がっているのを見つけます。ですが、なんでか、ふたりはその火元を見に行かずに、家に帰ってしまいます。はい、お終い。
......とりあえず、私はプレイヤーが選択したことは最大限に尊重する方針でやってますので、火元を見に行かないという選択をした(何もやらないうちにこうなったのではなく、積極的にこの選択肢を選んだ)のも強制することもなく、そのまま、スルーしました。まあ、NPC出して「見に行ってみよう」と誘うってやり方もあったんですけど、やりませんでした。彼らの選択肢も、まあありだろと思ったので。
で、最後にドゥーネダインの野伏、ガスコイン。彼は近くの森で野草採りをしていたのですが、この煙を見て駆けつけました。
そうすると、火元は街道に横転した荷馬車。そしてエルフ二人組(とNPC何人か)が山賊に襲われている最中だったのです。
山賊、そんなに強くはありませんが、人数が多い。そしてMERPの戦闘は人数が多い方が圧倒的に強いです。ここでPCが全員揃ったら元からPC側にいるNPCと合わせて、山賊の人数と同数になる予定だったのですが、ホビットさんがふたりほど来なかったので、人数比で不利ですね。
それでも、ファンリエルの弓矢でなんとか敵を減らしたところへガスコインが不意打ちをかけ、敵の志気を挫くことが出来まして、敵は逃げ出したのでした。エルグさんは眠りの呪文をかけたのですが失敗、逆に敵に殴られ、肘を粉砕する大ケガ(よかったねえ、痛打表、あと1ずれなくて)。
いやあ、指輪の戦闘はハラハラします。この緊張感、間違いなく命のやり取りをしているという感じで、好きですねえ。
しかもどどんとふは基本オープンダイスだし、まずい目出しても誤魔化しようがない(笑)。シークレットダイスで殴れよ、と言われるかも知れないけど、なんか潜在的に手加減しているみたいで気持ち悪いでしょ?
まあそんなふうにガスコインさんがエルフふたりと合流したところで、時間もかなりすぎてしまい、本日のところはお開き、ということになりました。
反省点は、ええ、もうたくさん有ります。
エルフのオープニングにちょっと時間をかけすぎたこと。
ガスコインさんに、なんと命中判定表の見方を教えてなかったこと。
山賊のデータをちゃんと用意してなかった(読み込んでなかった)こと。山賊、楯持っているじゃん。
痛打表も、すぐペーストできるよう開いておけばよかった、とか。
せっかくマップ用意したのに、コマとマップを使わずに戦闘を抽象戦闘のまま終わらせてしまったな、とか。
戦闘の舞台となったブヨ水の説明を端折ってしまっていたな、とか。(ロード・オブ・ザ・リング・オンラインでここらへんずいぶんうろつきまわったので、自分ではよくわかっていたから)
やってみて、指摘されて改めて思ったのですが、MERPって運用が重いですねえ。まずルールとしての取り回しが、若干重い。データ量も多い。そして、それらには物語を進めるためのシステムは一切入っていないので、物語を引っ張ることにもマスターは気を払わなくてはいけない。昨今のTRPGシステムのようにシーン制とか主役制とか、加護やヒーローポイントなどのユーザー管理の物語リソースとか、そういうのが無いので、マスターは物語のバランスと親交に常に気を払わなくてはいけないのですね。かといってトラベラーのようにテキトーにマスターが気を抜ける貿易ルールとかないし。
まあ、ここらへんは馴れだったり、指輪やサプリの読み込み量だったり、マスターのシナリオへのハンドル具合だったりして、慣れれば息をするように負担にならずに出来るようにはなると思いますがね。
で、次いつやれるかな、とみなさんのご意見をとってみたところ、なんと今夜、みなさんがヒマになることがわかりました。今夜を逃すと、またしばらく無いみたいなので。
なので、今夜もやります。MERP。楽しみ。
昨夜はありがとうございました。
エルフ二人のシーン中、実はどどんとふの雑談側でホビット二人+ドゥナダン(たしか単数形はこう呼ぶんでしたよね)一人の3人で「ぼくらはどういう設定にしようか?」と相談していました。
まとまったところでメイン側で業務連絡をしたのですが、どうやらスルーされたようで・・・。
いろいろ計算違いをしてしまい、不利な戦いでご心配をおかけしてすみませんでした。
<ホビドナ組で当初、考えた設定>
・アンドリュー(ホビット)にはドゥナダンの野伏せのお友達がいる。
・ウィリバルド(ホビット)が会ってみたいとアンドリューにお願いした。
(「大きい人」の、そのまた「立派な人」がどんな人達かに興味)
・ガスコイン(ドゥナダン)は粥村のアンドリューの家に滞在中。
・ホビット二人はガスコインに会いに粥村へ移動中。
<メイン側でホビコンビが煙を見に行かなかった思惑>
・ガスコインは粥村で待っているはずなので、ホビット二人だけで見に行ったら、ガスコインが登場しそこねてしまう。
・そこでホビット二人はぶよ水のほう(ちょうどホビット庄から見て、粥村のそのまた向こうの方角)の地理に自信が無いことにした。
・ガスコインは野伏せであちこち放浪していることを知っていたので、彼に相談して、3人で見に行けばよいと思った。
・粥村の西側の入り口から粥村を通り抜けてぶよ水に向かうルートだと、それなりに時間のかかる道のりだろうと想像していた。(1~2時間くらい?)
・ぶよ水方面での火の手なら、山火事にはならないので、一刻を争う状況ではないだろうと判断した。
・実際には襲撃の真っ最中でびっくりした。 :)
・ガスコインには単独の登場シーンが用意されていてびっくりした。 :)
>jamiさん
基本的にはスルーしたわけではないのですよ。ガスコインがアンドリュー家に滞在中というのは見落としていたのですが、三人の関係とかはそのままで大丈夫、と考えての判断です。
なんの用でか、粥村の近くを歩いている、といったときに、そこを歩いている理由を「旅に出る」と聞いたので、ああいう展開に。そして、火の元を見に行かないと決断したことも、それはそれでありだと思います。危険が想定されるので、充分な用意をしてみてみようという。
jamiさんは私のマスターは初めてなので、戸惑ったかも知れませんが、私はプレイヤーの選択は最大限に尊重しようとしますし、だから物語の都合上こうしてくれ、というのはあまり露骨に出しません。その意味で、今回のエルフの導入部分はすこしイレギュラーなのですが。
今回の導入で想定違いがあったとすれば、昨日のセッション中に5人が集結できなかったことぐらいです。つまり、粥村へ行って合流するところまで出来ていればなんの問題もなかったです(そしてそこに失敗したのは私が時間配分を間違えたから)。