ボードゲーム3作。

| コメント(0) | トラックバック(0)

 昨日はあなまた、アナログゲームをまったりやる会。今回はボードゲーム回です。

 ボードゲーム回の時は大抵参加者が少なくて、今日も延べ人数6人でしたよ。でも久しぶりにあなまたに南郷さん来た。

 

 で、プレイしたゲームは3つです。そのうちふたつは日本語版発売前という。

 

ネイションズ

 現状、日本語訳つき版は出ているんじゃないかな。よくわかりませんけど。

 文明を進歩させ勝利得点を稼ぐというシビライゼーション系のテーマ。テーマとしては古典ですが、ミソは流行のサイコロゲーだというところですね。

 

20150628_071115000_iOS.jpg

 

 箱絵に描かれているおじさん、エジソンだと思うでしょ? 実はニコラ・テスラです。テスラコイルの。直流推進派の。なんてマニアックな。

 

20150628_054042518_iOS.jpg

 基本はお買い物ゲームで、サイコロでリソース(お金、文化、石材、食料、軍事力)を振りだし、それを使って技術タイルを買います。で、そのタイルによって、リソースサイコロが追加・変更され、新しいリソースが出るようになります。これを、古代・中世・近代・現代と4回やって、最終的に勝利点が多い人が勝利、というゲーム。わかりやすいですね。

 ユニークなのは、タイルを買って変更になったサイコロがその場で振ってすぐにリソースになる点ですかね。

 技術自体の系列とか、前提条件技術とかの繋がりはありませんので、なんか、あんまりそのタイルがなんて名前なのか、なんの技術か気にしないで買っちゃいます。あくまでものそのタイルがもたらすサイコロなどのリソースだけしか目的でないし、印象に残らない。

 あまりいいところではありませんね、これ。文明進歩ゲームって感じが余りしないの、この点のせいですね。さすがに建築物(勝利得点になる)は名前を覚えてしまいますが。ピラミッドとか自由の女神とか(ここらへん、文明進歩ゲームの定番建築物)。

 でももちろん、ゲーム自体の面白さはかなり面白いです。サイコロ振るのは楽しいし。やりくりも楽しいし。買い物ゲームなので、プレイ順番も重要なのですが、これもリソースで決まるので実に悩ましい。慣れると、展開が速いところも悪くないです。

 問題は、独自サイコロが多いので、結構お高いという点ですね。7~8000円するとか。

 

メタル・アドヴェンチャーズ

 

 宇宙海賊になって、宇宙を暴れまくるゲーム。

 プレイヤーは宇宙船を持ち、宇宙で海賊行為を働きます。それで名誉点を9貯めるのが目的です。海賊の名誉ですよ? うん、ここらへんちゃんと海賊してます。

 そう、そうなんですよ。実はプレイヤーは完全な無頼漢ではなく、私船なのですね。つまり、敵国の船を襲うと、報奨金が出るのです。

 大航海時代の海賊と同じです。日本人はこれ知らない人多いですが。襲った船の残骸を、種類を揃えて持ち帰ると、報奨金がもらえます。名誉点ももらえます。

 もちろん、惑星も襲えます。惑星強いですけどね、さすがに。

 戦闘システムは非常に簡単。宇宙船の基本戦闘力に装備の戦闘力を足します。この総合戦闘力と、1d6を足して、攻・防比べ合わせます。数字が大きい方が勝ち。

 ユニークなのは「火事場のばか力」と呼ばれるサイコロを足すというオプションがあること。

 火事場のばか力サイコロは特殊なサイコロで、1面には数字が書かれておりません。4と6の目があることは確認してるけど他になんの数字があったのか、無かったのかちょっと確認しておりませんが。たぶん6が最大値。

 当然、このばか力サイコロを足せば強いのですが、これ、次の戦闘では同じ数値をマイナスの修正値として使わねばなりません。つまり、次の戦闘への戦闘力借金をしているようなものです。このサイコロをリセットするには、次の戦闘を終わらせるか、1回休みの休憩をとらねばなりません。

 

 また、この戦闘、実は他のプレイヤーに協力を頼むことが出来ます。協力するプレイヤーの戦闘力の半分くらいが追加の戦闘力としてプラスされます。条件として、儲けの一部を払うとか、次の戦闘を手伝うとか、色々な条件をつけられます。つけていいことになってます。

 が。

 ここで、いざ戦闘になった時、協力を依頼されていたプレイヤーは裏切ることが出来ます。敵につくのです。当然、戦闘力も防御側に足されます。襲った側が負けると、敗者からお金を半分、装備などを一枚、奪い取ることが出来ます。

 裏切ると、ペナルティとして名誉点が1点下がりますが、名誉点はお金6クレジットでも1増えます。つまり6以上金が儲かるなら裏切るもありということになってくるわけで。

 さらにさらに。

 戦闘はプレイヤー間でも仕掛けることが出来ます。この場合、海賊ギルドの上納金が撃破の賞金になります。もちろん、これにも助っ人を頼むことが出来ます。そして裏切りも。

 こうして丁々発止の交渉が行われることになるワケです。

 フランスのゲームだそうですが、交渉関係のルールは確かにフランスゲームっぽい。すごく雑。以前あなまたでやった『ナイト・オブ・ザ・グレート・オクトパス』も交渉関係のルールが雑だったし、『バラとドクロ』も雑な交渉だったけど、これも雑。

 ハッキリ言って、こんな交渉と裏切りは、日本人は苦手だわー。今回も、ほとんど裏切り無しで進んだしねえ。本当は、誰がいつ裏切ったのか思い出せないほどメチャクチャにみんな裏切りあいながらわいわいやっていくゲームらしいんだけど。

 ドイツゲーは条件折り合わせてウィンウィンで、裏切りは基本的に無し。フランスゲーは、条件次第では裏切り上等。そんな基本思想が根本にあるような気がします。

 

20150628_082840000_iOS.jpg

 

 ところで、このゲーム、フランスのコミックのゲームらしいです。なるほど確かに、いくつものルールがいかにも原作がありそうな感じのデザインに上がってまして(つまりアレを再現するルールとこれを再現するルールをくっつけて、矛盾の無いようにつないで......みたいな)、納得のいくところです。

 ゲームのタイトル『メタル・アドベンチャーズ』も、これで宇宙海賊のゲームを想像しろというのはムリなタイトルだろ、と思っていましたが、たぶん原作コミックが同タイトルなのでしょうね。ならばこのタイトルも納得。

 それにしてもフランス人、宇宙海賊好きですねー。『キャプテン・ハーロック』実写版もフランスだったし、『コブラ』もフランスで大受けだったし。

 でも、私がこのゲームをやった感じは、ハーロックやコブラより、『スター・ウルフ』を連想しましたね。

 ♪いま、スターウルフは~ 燃えて~い~る~

 

 あと、写真で、萌え絵のカードがたくさん映っていますが、これ、ゲームカードの日本語訳を入れるために余っていたカードスリーブを使っただけの話でして、ゲームの付属カードがこんな絵なのではありません。念のため。

 

パンデミック:ダイスゲーム

 

 サイコロゲームというのは、ゲームデザイナーのひとつの憧れ、らしいです。まあ専用サイコロを作るので、どうしても原価が高くなるわけで。それでこけたら目も当てられない。なので、ゲーム会社の2作目以降の作品に多いらしいのですが。

 この作品は、普通のボードゲーム『パンデミック』の、サイコロ版です。

 

 パンデミックは傑作ボードゲームでして、ずいぶん売れたようです。で、その第二弾として、このパンデミック:ダイスゲームが出たわけですよ。ですから専用ダイスが結構ある割には比較的安めの5000円くらいで売られているようです。売れるだろうと大量ロットを作れたのでしょうね。

 でもちろん、パンデミック:ダイスゲームもまた、大傑作です。ひょっとしたらボードゲーム版より出来がいいかも知れない、という(私、ボードゲーム版をやってないんでわからないんですが)。

 これは協力型ゲームというヤツで、プレイヤーたちが一致団結し、ひとつの勝利に向かって協力し合います。最終的に、プレイヤーが勝つか、負けるか、という展開。

 キレイなサイコロと、個人のアクションダイスと、大きく分けて2種類のサイコロを使います。

 

20150628_094650000_iOS.jpg

 

 カラフルな4色のサイコロはそれぞれ4種類のウィルスを表しています。で、これを振って、どこの地域で感染が起こったかを決定。ひとつの地域に4つ以上の同一色サイコロが溜まると「パンデミック(爆発感染)」が起こり、隣のエリアに飛び火。

 一方プレイヤーキャラクターは、アクションサイコロを振って、そのターンに出来るアクションを決定します。ですが、このサイコロの中にはバイオハザードの目があり、これが出てしまうと、ウィルスが増殖します。

アクションサイコロには、移動(船と飛行機)、患者を医療施設に送る(地域のダイスを中央の研究所に送る)か、治癒(中央の研究所から、袋に戻す)かが出来る「治療」、治療薬を作るためのサンプリング(中央の研究所からサイコロをひとつ自分の手前に置く)などがあります。これらで、各地域のパンデミックを防ぎながら、サンプリングをし、治療薬を作るために世界を奔走するのです。

 いやあ、バイオパニック映画を見ているみたいにスリリングです。各キャラクターには特殊能力がいくつかあるのですが、これを駆使して活躍しながら、それでもなかなかぎりぎりの選択をしていかなくてはならない......世界破滅のカウントダウンが目に見えるというのもなかなか恐ろしいものです。

 

 1回目のプレイはなんと1回転+1プレイヤーしかやらないうちに世界破滅。

 2回目は、途中順調にいきまくり、楽勝ムードも途中漂いかけたのですが......あと一歩のところで、パンデミックが連鎖的に起こりまくり、あっという間に世界はふたたび破滅しました。

 

 いやあ、でも面白かった。実にバランスがタイトに作られています。「10回に1回ぐらいしかプレイヤー側勝利にならない」という噂もあります。真偽はともかく、10回以上遊べるゲームになっています。

 

 

 そういうわけで、3つのゲームを遊んだわけですが、このうちパンデミック:ダイスゲーム(日本語版)が発売中、ネイションズとメタルアドベンチャーズが日本語版近日発売予定、だそうです。

 今回はどのゲームも大当たりレベルですね。強いていうなら、メタルアドベンチャーズがやや作りが甘いかな。テーマが大好きだから許すけど。

 金があったら3つとも買い! です。

« 『マッドマックス』観てきました(ネタバレあり) 。  |  MERPオンセ『聖剣の探索』第3回。 »

トラックバック(0)

トラックバックURL: https://crossbow.mydns.jp/mt/mt-tb.cgi/507

コメントする

この記事について

このページは、makiyamaが2015年6月29日 09:19に書いた記事です。

ひとつ前の記事は「『マッドマックス』観てきました(ネタバレあり) 。」です。

次の記事は「MERPオンセ『聖剣の探索』第3回。」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。

2022年7月

          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31            

ウェブページ

  • PC
  • RPG
  • Dugeons&Dragons
  • Traveller
  • Cthulhu
Powered by Movable Type 7.3.1