取り溢したボードゲーム(その1)。

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この半年間、色々なボードゲームをプレイしてきました。

 特にあなまたでは北島さんと朱鷺田さんが新作ゲームや未訳ゲームをたくさん持ち込むので、毎回毎回違ったゲームを楽しんでます。そのうち、気に入ったものは自分で買ったりするのですが、「面白いことは面白いけど、買うほどじゃないな~」とか「自分の好みじゃないから買っても2回くらいしか遊ばないかもな~」というものもあります。買うほどは面白くない、と言うより、私個人の好みじゃなかったという理由の方が多いのですけども。

 そんな中で、でも名前を挙げて「面白かったよ」と言っておきたいゲームをちょっと落ち穂拾い。

1.ブループリント

 これはちょっと古いな。

 ブループリントは青焼き設計図のことで、つーても今の人は青焼き自体知らんか。

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 最初に配られた設計図に沿って資材(サイコロ)を並べて、組合せの点数を競うゲームです。サイコロの上には、それより数字の少ないサイコロしかおけないとか、同じ資材だと点数が高いとか、ガラス資材をたくさん使ってると芸術点が高いとかあるのですが......。

 細かくて、手に握るアイテムが多くて、時間短く回転が速いゲームで、これだけだとかなり俺の好みに合致するのですが、今ひとつ欲しくならなかったのは、これをプレイしたとき、俺があんまり簡単に高得点を出せてしまったからだろうなあ。他の人はかなり悩んでたんだけど、俺は悩むところがどこかわからないくらい、さくさく~っと。

 あんまり快勝しても、面白いとは感じないものですね。

 ホント、これは個人の感想なので、はまる人ははまるかも知れません。

 

2.ルーム25

 未来の殺人テレビ番組という設定のゲーム。

 未来、人々は生で人々が殺し合う番組を楽しんでいた。ルーム25はそこから無事脱出できたものは無罪放免してやると言う条件でデストラップいっぱいの部屋に死刑囚(どうやら思想犯らしいところがデストピア!)を閉じ込めるゲーム。25の部屋のひとつは外に繋がる出口。それを見つけ出すのですが、危険な部屋がいっぱい。

 しかもメンバーの中には裏切り者が混じっています。こいつらは他のキャラを殺し自分(と同じ裏切り者)だけが最後に生き延びていることが勝利条件なので、仲間のようなフリをして、後ろからトラップへどん!と......。

 box_room25_2016_left.jpg

 つまらないゲームではないです。

 いや、パズル要素に人狼のような裏切り要素が絡み合って、けっこう面白いです。ただ、裏切りのタイミングが難しいんだよなあ。俺のような正直者のお人好しには、裏切りのタイミングが掴めなくて、それでちょっと俺向きじゃないな~と。誰かが持ってきたので遊ぶには、全然抵抗ないです。

 でもニョーボは大好きなので、そのうち買うかも知れません。

 

3.ニット・ウィット

 北島さん曰く「大喜利ゲーム」。

 輪になった糸のタグに「大きい」「速い」など形容詞、形容動詞が書かれています。で、これが机の上に適当に重なるように置かれています。

 手番プレイヤーはひとつ、番号が書かれた糸巻きをその糸の輪の中に置いていく。同時にいくつかの輪の中に位置するようなところでいい......と言うか、高得点を狙うためにはそういう難しい条件のところに置くのがコツ。

 【3/24追記】私の記憶違い。最初に糸巻きが置いてあって、紐の方をプレイヤーが配置します。それが終わった後、タグをつけます。なので、狙うのはちょっと難しい。knitwit_com1.jpg

 プレイヤーが全部糸巻きを置き終わったら、今度は解答フェイズ。糸巻きごとに、その糸巻きが置かれている輪のタグの形容詞全部に当てはまるもの(名前)を書いていきます。「大きい」と「速い」の二つの輪の共通部分に糸巻きに置かれてたら、例えば「ジャンボジェット」とか「新幹線」とか書くわけです。

 最後の採点フェイズで答を公開。他の人とかち合ってなければ点数に(当然たくさん形容詞を織り込んでる糸巻きの方が点数が高い)。その形容詞にふさわしい単語かと言う点に関してはみんなで審議(ここらへんが大喜利)。

 

 私は楽しかったのですが、みんなの反応がいまいちだった、特にニョーボの反応が悪かったので、買うのをためらっています。大喜利系のゲームは人選ぶからなあ。

 

4.ICE・COOL!

 しんどうさん曰く「はじきゲームに外れ無し」。

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 アクション系のゲームでして。設定はこうです。

「南極にあるペンギンの学校。生徒の中の3人は授業をサボっておやつの魚を食べに教室を抜け出す。それを追いかける風紀委員。魚を食べるか、捕まえるかの追いかけっこが始まる」

 プレイヤーの駒は起き上がりこぼしのようになっています。これを、コンポーネントの箱を組み合わせて作った学校内を部隊に、指で弾いて進ませます。部屋と部屋の間のゲートのところには魚が置いてあり、このゲートをくぐれば魚を食べたことになります。一方風紀委員役は、他のプレイヤーに体当たりをすれば、生徒手帳を奪えます。

 3人のサボリ生徒が全部魚を食べるか、風紀委員が3人の生徒手帳を集めれば終わり。食べた魚や生徒手帳の数に応じて点数をもらいます。

 これを、全員が風紀委員1回ずつやるまで繰り返すわけです。

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 ヒジョーにわかりやすいし、お子様にも理解しやすい。そして、指で弾くのは、やっぱり楽しいです。

 ビリヤードのようにコマを宙に飛ばしても、最終的に学校内に落ちればOK。起き上がりこぼしの不定型なコマなので、弾く場所によってかなりいろんな軌跡で飛びます。

 大人も子供のようにはしゃいで熱中します。もちろん子供には無条件で大受け。

 

 ちなみにタイトルは、氷の舞台で駒を滑らせて遊ぶから「アイス・クール」と言うのと、学校が舞台なので「ハイスクール」というのを掛けてあるんですね。今さら、って気もしますが、私は気が付いたのが、結構後でした。

 

5.Hit Z Road

 ゾンビをテーマにしたゲーム。......と言うより、ゾンビもののテレビドラマシリーズをテーマにしたゲーム、と言うのが正しいかも。

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 ゾンビ・アポカリプスで半壊したアメリカ。ゾンビから逃れ、西海岸から東海岸に脱出した少年の、自身の逃避行を途中で拾ったアイテムでゲーム化したのがこのゲーム。と言うメタがいくつか入れ子構造になっている設定なのですが。

 ゲーム自体の出来もかなりいいです。

 道中は3つのフェイズに別れてます。フェイズと言うより、シーズンと呼んだ方がいいかも知れません。

 第1シーズン(東海岸)、第2シーズン(中央)、ファイナルシーズン(西海岸).

 まずは道中、どんな事件が起こるか、カードを並べて5ルート作ります。で、これを競ります。競りに勝ったものからルートを選べるのですが、競りは実際に逃避行に必要なリソース......ガソリンとか弾丸とか食料とかなので、あんまり入れ込むわけにも行きません。

 ゾンビに襲われると戦闘なのですが、これは専用ダイスを使った簡便でスピーディなシステムで、ゲームテンポを崩しません。

 起きるイベントも、ゲーム的な内容(ゾンビが3体現れる、とかガソリンを2手に入れる、とか)は同じですが、フレーバーが凝ってて「警官のゾンビが3体現れる」「雨宿りに寄った館には3体のゾンビがいた」とかなどとバリエーションが豊かです。NPCが加わるときもあるし。(そしてこのNPCが活躍するかどうかは後々のイベントカードによる。あるコースでは爆弾抱えてゾンビと共に吹っ飛んで助けてくれるのに、あるコースでは裏切って、リソースの一部と共に逃げてしまう、とか)。

 安全な西海岸に脱出しようとしているのだから、西海岸が近くなればイベントも緩やかになりそうなものですが、むしろファイナルシーズンだけにしんどくて絶望的なイベントが多いです。ここらへん、リアリティと言うより、テレビドラマ風の盛り上がりですよね。ゾンビもの、と言うより、ゾンビもののテレビドラマと言ったのもそういった理由です。「ウォーキング・デッド」とか。

 プレイが終わった後、無事生き延びても全滅しても、見返すとなんかゾンビもののテレビドラマみたいなお話が出来上がっているところ、イイ感じです。好きな人はたまらないだろうなあ。よく出来てます。

 

 でもね、私、ゾンビものって苦手なんですよ。あの圧迫感、閉塞感、絶望感がどうにも......。なので、そこらへん満載のこのゲームは、たぶん自分では買わないでしょう。

 言い方を変えると、そういうゾンビものの特有のテイストがたっぷり味わえるゲームですってことですね。そこらへんが好きな人なら、大お勧め。

 

6.死ぬまでにピラミッド

 これは、気が向いたら買ってしまうかも。小さなゲームだし。

 プレイヤーはピラミッド建築士。

 blog_image_pyramid.png

 まず手番プレイヤーが専用サイコロを振ります。で、順番にサイコロを1個使って、そこに出ているタイルを引き取ります。これを組み合わせて、ピラミッドを作ります。

 ですが、一番使いやすい1×1の正方形タイルは同時に王様の寿命も表していて。このタイルがなくなるとゲーム終了になります。なので、王様が死ぬ時期をコントロールしながら、大きく美しい(=点数の高い)ピラミッドを建築します。

 これ以上タイルを持ってきたら形が崩れる、と思ったら、完成を宣言してしまっても構いません。早く完成させても特別なボーナスはありませんので、どこらへんで形を上手くまとめるかが勘所になってきます。

 いや~、なかなかキレイな三角形にはなりませんねえ。

 

 まあ、史実でも、キレイな四角錐の形をしているのは最後期のクフ王やギザ王のピラミッドだけで、初期のピラミッドなんかかなりみっともない形しているんですが、案外こんなコンペの結果出来たピラミッドなのかも知れません。

 

 ところであとでふと気が付いたのですが、これ「パッチワーク」にインスパイアされた作品かも知れませんね。面白さの根本にある「順番にタイルを取る」「形を整える」「時間制限と戦う(そしてその時間はある程度コントロール出来る)」という点が似てます。

 でもこれを本当に「パッチワーク」から発想したのなら、凄いアレンジ能力だと思います。世界に誇れると思うよ(あ、これは日本製のゲームです)。

 

7.歴史悠久

 シヴィライゼーションみたいな文明発展系ゲーム。台湾のメーカーのものだそうです。

 場に、文明カードが並べられます。でプレイヤーはこれに手持ちの資材(と言うか他のゲームのお金と同等ですね)を投資します。他のプレイヤーがさらなる投資をしないのであれば、1周後に自分の文明カードになります。文明カードには取った瞬間に発動する特殊能力(他の文明カードを安く手に入れられるとか)や持っていることによってずっと効果を発揮する特殊能力があり、これによって資材を増やしたりカードを得ながら、最終的に勝利得点をたくさん得るのが目的です。

 こうやって書くと、凄くありがちなルールだな。投資したカードが1周しないと手に入らないってこと以外は。

 その割にはなんだか、ばらっばらな感じのルールに感じられたのだが、これ、カードの特殊能力のせいかな。

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 一見カードゲームのようですが、実はシビライゼーション系や「宝石の煌めき」に見られるような、カードで他のカードをより安く手に入れて点数を溜める系統のゲームです。プレイの際、そのことに気が付かなかった南郷さんやニョーボは出遅れたようです。

 

 なんか、ルールがねえ、ちょっと洗練されていないな、って気がしました。その点を除くと、悪いゲームじゃないけど特にお勧めもしません。

 

 

 結構たくさん有ったので、項を分けたいと思います。

※なお写真につきましては、販売サイトのものを使わせてもらいました。

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このページは、makiyamaが2017年3月20日 13:37に書いた記事です。

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