取り溢したボードゲーム(その3)。

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 サーバが吹っ飛んでいた9ヶ月の間に遊んだボードゲームの中で、印象に残ったもの。そして、自分で持ってないものに関してのコメント記事、その3です。

 なんて言うか、一度突っかかっちゃうと、なかなか買う踏ん切りがつかないものですね。衝動買いとかやってしまうときにはやってしまうのに。だから、面白いのに深い意味も無く買うのを躊躇しているゲームも結構あります。お金に余裕が出たら買うかも知れないけど......その時にはまた別のゲームが視界に飛びこんでくるんだろうなあ。

 


13.SOS.タイタニック

 協力ゲームです、が。

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 プレイヤーは沈み行く豪華客船タイタニック号の客室乗務員になって、乗客を早く脱出させるのが目的。なんですが。

 こいつら、優先順位(番号)があって、自分より優先順位の低いやつには道を譲らねぇ。なので順序よく乗客を並べてからじゃないと、救命ボートが降ろせないのです。当然婦人子供が優先順位が高いのですが、おっさんたちの中にも順位がありまして......。

 かてて加えて、一等船客と二等船客は同じボートには乗り込まないという。お前ら、命がかかっているのにそんなこと言ってる場合かと。と言うかそんなこと言うなら命と引き替えにして道譲れ。

 

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 というわけで、実はこれトランプのひとり遊びである「クロンダイク」をタイタニックに当てはめたものです。Windowsゲームにもありますね、「クロンダイク」。乗員に特殊能力(一編に複数人の順序を変えられたり)があるものの、基本はクロンダイク。従って、協力プレイどころかひとりででもプレイ出来る。と言うか多人数でプレイする意味があまりない。これはさすがにいただけません。

 ソリティアとしては、充分面白いです。基本クロンダイクですから。でもお値段のことを考えると、トランプを使った普通のクロンダイクでなく、このゲームを遊ぶ価値があるかと言われるとと......。

 ......正直もう一ひねりして欲しかったなあ。

 

 ただ、コンポーネントはキレイで、特に乗客カードは雰囲気があっていいです。時代の関係上、「クトゥルフ神話TRPG」の1920年代アメリカでのプレイにNPCのキャラカードとして使えそうです。そこにも価値を見いだすなら、買うのもありかも。

 

14.ワインと毒とゴブレット

 軽いパーティゲームで、グッズが楽しいゲームです。いや毒による暗殺が軽いかと突っ込まれると悩むところですが。そこはこだわっちゃいかんところ。

 時代は16世紀頃でしょうかねえ、メディチ家の毒殺政治が行われていた頃をモチーフにしていると思われます。プレイヤーたちはパーティの参加者になって、目標の人物を毒殺し、自分の命は落とさないようにするというもの。わかりやすい。(ただしキャラによっては勝利得点条件が違う人もいる)

 各プレイヤーはマーブル(おはじき)を7つ渡されます。毒のマーブル(黒)が2つ、毒消しのマーブル(白)も2つ、普通のワインのマーブル(赤)が3つ。

 自分の手番の時、基本2つのアクションが出来ます。出来るアクションの選択肢は5つ。

1.マーブルをひとつ、自分もしくは誰かのゴブレットに(見えないように)入れる。

2.ゴブレットのテーブルを右もしくは左に回して、となりにずらす。

3.自分の前のゴブレットと、誰か他の人のものとを入れ替える。

4.自分の前のゴブレットの中身を覗く。

5.乾杯を宣言する(これだけ2アクション分かかります)

 またキャラによっては違うアクションの選択肢がある人もいます。

 で、乾杯を宣言したら、そこから一回転、ひとアクションだけします。乾杯宣言者までひとアクション終えたら、いよいよ自分の目の前のゴブレットの中の酒を飲みます......入っているマーブルが、白より黒が多かったら、毒で死にます。同数または黒が少なければセーフ。

 あらかじめ渡されてた宿敵キャラが死ねば得点、自分が生き残れば得点、最もたくさんの普通のワインを飲んだひとも得点。あとキャラによって得点条件がある場合にはそれに従って得点。これを何回かやって、(殺されたらキャラ変えて。特にペナルティはない)最終的に得点が多かった人が勝ち。

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 楽しいです。特に、ナチュラルにロールプレイ的な言動「はっはっはっ、さあ、まずは一杯......おや私のワインが飲めないとでも?」みたいなことを言える人たちが混じっていると、盛り上がります。思わず、乾杯に「ルネッサ~ンス!」とちょっと古いギャグを入れたりしてしまいます。

 もう、殺し殺され。わっはっはっは。

 

 逆に言うと、そののりが理解出来ないで恨むタイプのひとが混じっているとかなりトラブルでしょうね。そんなヤツはいないか。

 

 ルールも簡単、わかりやすいし、実際にゴブレットとかマーブルとかのギミックが目の前にあるので楽しいし、で、いいゲームなんですが......軽いので、そんなにいちどきに何回も熱中してやるようなゲームではありませんね。

 そこなんですよねえ。コンポーネントが大きいだけに、わざわざこれを(家から)持ってきて、軽~く1、2回では......と二の足ふんでます。

 

 でも面白いんだ。それは確か。だから、先ほどの点が気にならないひと、そして「殺す」「死んだ」「暗殺」と言った言葉が飛び交う会話が出来る会場を用意出来る人にはお勧めです。普通のTRPGやウォーシミュレーションよりヤバい言葉が笑いと共に飛び交いますよ、これ。

 

 関係ないけど、これもフランス製のゲームの香りがぷんぷんしますが......さて、どうなんでしょう?(調べてない)

 

15.マスカレード

 自分の正体を隠すハッタリ系のゲーム。そして面白い。

 まず最初に自分の正体(役割)カードが配られます。

 そして、自分の手番の時には次の3つのうち、なにかひとつのアクションが出来ます。

1.自分の正体カードを見る。(逆にいえば、アクションを使わないと自分自身の正体もわからない)

2.自分の正体カードと他人の正体カードを受けとり、入れ替えるもしくは入れ替えたふりをする(もちろん本人以外には入れ替えたかどうかわからない)。

3.自分の正体を宣言し、(異論のある人がいなければ)その役割の能力を発揮する。(金を受けとったり、様々な特殊アクションをします......他の人物の正体カードを見るとか、持ち金を入れ替えるとか)。

 

 3番がキモなんですが、これ、自分の正体を正直にいう必要はありません。ウソをついてもいいんです。自分の正体を自分すら知らないことがあるくらいですからね。

 で、それを「ダウト」だと思う人がいれば、宣言の直後に異議申し立てをします。異議申し立てが起きたら、申し立てられたひとと申し立てたひと、ふたりの正体カードをみんなに見えるように公開します。その結果、宣言者がウソをついていたことがわかると宣言した役割は出来ず、さらに2金、裁判所に払います(この裁判所に貯まったお金を取れる役割もあります)。

 最終的に13金(以上)貯めた人が勝ち。

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 自分の正体すらころころ変わる、自分の正体すら自分ではわからない華麗なる仮面舞踏会。華麗なる欺し欺され。

 

 小心者で正直者の私でも(まだ言うか)、これなら平気でウソをつけます。

 

 で、なぜこれを私は買うのを躊躇しているかといいますと、これ、人数が多い方が楽しいんですが、それだけ人数を集められる機会が......ねえ。ホビット庄とあなまたぐらいかな。う~ん。でも面白いんだよねえ。

16.ラブレター、ラブクラフト・レター

 知っている人は知っている、日本人ゲームデザイナー・カナイセイジの作品。海外でも高く評価され、基本システムを流用したいろんなフレーバーバリエーションが存在します。

 ラブクラフト・レターというのはそのクトゥルフ神話フレーバー版。元々はただのダジャレだったのですが、本気で朱鷺田さん他が作って、ちゃんとしたものに仕上がっています。他にロード・オブ・ザ・リングバージョンとか存在するらしいです。

 最大の特徴は、手札が一枚しかないと言うこと。ククと言うカードゲームもそんな感じだそうですが、私やったことないので、言及はしません。

 自分の手番には山札から一枚引いて、その2枚のうちのどちらかを必ずプレイします。

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 カードは役割によって、様々な能力があります。相手の手札を当てたら脱落させる、相手と数字を比べて低い方が脱落、など直接的に相手を脱落させるもの。捨てると自分自身が脱落するもの。相手の手札と交換するなどの特殊なアクションをするもの、などなど。山札からカードを引いた瞬間に負けてしまうような自爆カードもあります。

 これらを駆使して他人を蹴落とし、最後まで残ることが勝利になります。

 ひとの腹を読んでも読まなくても、それなりに楽しめる展開で楽しいし、なにより展開が早いです。1ゲーム10分かからないでしょう。脱落ゲームですから、それくらいのテンポで回ってくれなけりゃ困るというのもありますね。

 

 

 

17.ドクターパニック

 アクション系のパーティゲーム。わりとバカゲーかな。

 1回プレイしたことがあるんですが、とても楽しかったです。ですが、まあ、一度で充分かな......と。

 プレイヤーはインターン医師。まだ見習いなので、色々な医療行為を行います。手術の縫合、薬物の投与、各種検査、心臓マッサージ......。

 これを実際にアクションでやるんですねえ。プラスチックのオモチャのピンセントで毛糸をタイルの穴に通すとか、薬タイルを順序通り揃えるとか、心臓マッサージのポンプを本当に手でリズミカルに揉むとか......(スマホアプリに連動している)。

 その上、手術中に院長から(どうでもいい)電話がかかってくるとか、手術の最中に記念写真撮ってSNSにアップするとか(炎上物件じゃないか、それ?)おバカなネタもたっぷり。

 思わず笑っちゃって手が震えて失敗が頻繁に起きます。

 軽いパーティゲームとして、なかなか笑えます。

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 でもやっぱり一発芸的ゲームですね。何回もいろんな人を相手にやるチャンスがあればいいのだけど、そうでないと......まあ、いっぺん遊んで楽しければOKって人にはお勧めです。ぜったい楽しく大笑い出来るから。

 

 書いてて思ったけど、俺、アクション系ゲームに点辛いね。自分が不器用だから、どこかで敵視しているのかな。

※写真は例によって発売元のものを使用しました。「ゴブレット」だけ北島さん撮影。

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このページは、makiyamaが2017年3月20日 22:00に書いた記事です。

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